
駐在員事務所
REPRESENTATIVE OFFICES
Updated 2025-04-10
駐在員事務所とは、タイの商務省の商務省事業開発局(Department of Business Development = DBD)より駐在員事務所としての運営を許可された外国法人(以下「本社」)のタイにおける事務所を指します。本社と同一法人であり、支店の一種であると言えます。タイにおける法人の設立登記自体は無いもののDBDより運営を認める許可を得る必要はあります。駐在員事務所の一番の特徴は、非営利活動しか認められず、そこの駐在員等は、例えば日本の本社の商品、又はサービスの営業活動又はそれに準ずる活動をしてはなりません。
二つ目の大きな特徴は、税務上の取り扱いになります。運営上の資金の全てを本社より得る必要がありますが、本店より受け取る資金は益金とはなりません。また、費用も本店(日本)で計上する事ができます。駐在員事務所は法人税の税務申告をする必要がありますが、基本的に法人税を納税するポジションになりません。一般的に発生する益金は、駐在員事務所のタイで開いた銀行口座で発生する利息収入が挙げられます。このような受動的所得が発生する事は認められています。
適格業務
駐在員事務所に認められる活動内容は以下の五項目に限定されています。
1. 本社のための物品またはサービスの供給元の発掘
2. 本社がタイ国内者より購入もしくは注文した商品の数量及び品質の検査及び品質管理
3. 本社が代理人もしくは消費者へ販売した商品に対する説明
4. 本社の新製品または新サービスの紹介または説明
5. タイ国のビジネス状況の本社への報告
禁止業務
また、DBDは以下の12の禁止業務をピンポイントで指定しています。
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商品調達: 本社もしくは関連者に代わっての商品の注文及び商品代金の支払いを行なってはなりません。
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商品の発送:本社または関連者の製品を発送してはなりません。
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第三者のための検品業務: 本社もしくは関連者以外の第三者のために、タイの会社により販売される製品の検品等をしてはなりません。
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アフターサービスの提供: 据え付け及びメンテナンスに係るサービスの提供をしてはなりません。
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本社もしくは関連者以外の製品に関する情報を提供してはなりません。
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本社もしくは関連者に代わって商品もしくはサービスの受注をしてはなりません。
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本社もしくは関連者に代わって仕入れ及び販売の調整(コーディネーション)をしてはなりません。
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既にタイにおいて販売されている製品またはサービスの宣伝及び情報提供をしてはなりません。
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タイの顧客と、本社もしくは関連者の間の仲介役または代理人になってはなりません。
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本社もしくは関連者に代わって他の会社等と事業計画の立案や調整をしてはなりません。
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本社もしくは関連者に代わっていかなる契約を締結してはなりません。
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本店もしくは関係会社では無い会社等に対し報告または情報提供をしてはなりません。
外国人事業ライセンス
上述の通り、駐在員事務所を運営するためには外国人事業ライセンス又は外国人事業証書を取得する必要はもうありません。元来は必要でしたが、2017年6月9日施行の省令{Ministerial Regulation Prescribing Service Businesses which do not require a foreign business license (No. 3), Article 2, (8) (May 26, 2017)}により外国人事業ライセンスを取得する必要は無くなりました。元来外国人事業ライセンスを取得するまで約6ヶ月を要しましたが、これが不要になったため、運営開始までの期間が大幅に削減されました。
商務省登記(DBD)
上述の通り、法人登記及び外国人事業ライセンスを取得する必要はありませんが、商務省のDBDに駐在員事務所の設置のための申請書等を提出し、これを認める証書(Certificate)を取得する必要があります。DBDに提出する文書類は以下の通りになります。尚、タイ語訳も必要となります。
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駐在員事務所説散る申請書(「タイ国内でビジネスを行う外国法人の会計帳簿および帳簿記載必要書類の保管場所報告フォーム」(「会計法2000年」に基づく)
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日本本社の登記簿謄本(在日タイ大使館より認証を受ける必要があります。)
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日本本社より発行される駐在員事務所の責任者と任命する委任状。(要、認証。)
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駐在員事務所の責任者となる者のパスポートのコピー。併せて(a)または(b):
(a) タイ国外でサインをする場合:入国前に申告書をサインする場合、駐在員事務所の責任者となる者のNon-Bビザ の認証済みのコピーも添付。
(b) タイ国内でサインをする場合:責任者となる者がタイ国内にいる時に申告書にサインをする場合、入国スタンプ及び出国カードのコピーも添付。
5. 代理人に対するの委任状 (第三者コンサルタント等が申請の代行をする場合等。)
6. 代理人の身分証明書のコピー
7. 駐在員事務所を開く場所の地図
これらの書類を提出し、不備がない場合3〜5営業日後に13桁の会社登録番号証明書が発行されます。その後、法人名(日本本社名)、タイの住所、駐在員事務所の責任者名が記載された証書が発行されます。当該証書をもって、銀行口座開設、社会保障登録等ができるようになります。
最低資本金
駐在員事務所は本社より一定期間内に最低2百万バーツの「最低資本」(外国人事業法上定義)を受け取る必要があります。一定期間内とは以下の通りになります[1]。
(a) 駐在員事務所の運営機関が3年以下の場合:登録番号取得後6ヶ月以内に2百万バーツの送金を受けること。
(b) 駐在員事務所の運営機関が3年超の場合、以下のスケジュールで送金を受けること。
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登録番号取得後3ヶ月以内に50万バーツ以上
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1年以内に更なる50万バーツ以上
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2年以内に更なる50万バーツ以上
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三年度末日までに計2百万バーツ
商務省関係のルール上、上記のタイミングが認められますが、外国人(日本人)のビザの延長をするためには、一人につき2百万バーツの払い込み済み資本金が必要なため、実務上当該タイミングはあまり意味が無いと言えなくはありません。
就労ビザ (Non-immigrant B Visa)
在東京・大阪タイ領事館で取得する日移民ビジネスビザ(以下「Non-B」)はタイに入国後、通常3ヶ月で切れます。駐在員事務所に勤務する外国人(日本人等)は当該ビザで入国し、後述のワークパーミットを取得します。その後、Non-Bの延長となります。
駐在員事務所で就労する外国人のNon-Bを延長する重要な条件は以下の通りになります:
(1)外国人一人に対し、一人のタイ人従業員がいること
(2)外国人一人に対し、2百万バーツの払い込み済み資本金があること
(3)日本人の場合、5万バーツ以上の給与を受け取ること
労働許可(ワークパーミット)
2018年3月24日のForeigners Working Management Emergency Decree、第4項により、外国事業法ライセンスを取得している駐在員事務所の外国人代表者は、ワークパーミットを取得する必要が無くなりました。しかし、既述の通り、2017年5月26日の省令、第2項に基づき、当該省令施行後に商務省登記される駐在員事務所は外国人事業ライセンスを取得する必要が無くなったため、外国人事業ライセンスを有さない駐在員事務所の外国人はやはりワークパーミットを取得する必要がございます。要するに新規に開設する駐在員事務所の日本人はNon-Bビザ及びワークパーミットを取得する必要がございます。
会計監査
駐在員事務所は普通の会社と同様に法人税の申告義務および法定監査を受ける必要があります。
関連法規等
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Rules of the Prime Minister’s office on the establishment of visa and work permit service center BE 2540 (1997)
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Revenue Departmental Notification (30 June 2529) - Income and business taxes on non-resident company’s representative office
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2017年6月9日施行の省令「外国人が許可取得を不要とするサービス業の指定」{Ministerial Regulation Prescribing Service Businesses which do not require a foreign business license (No. 3) (June 9, 2017)
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Notification of the Department of Business Development on Directions Pursuing Accounting Law to be Applied with a Juristic Person Established under Foreign Law but Operating Business in Thailand Prescribed as the Person Charged with the Accounting Duty, B.E. 2559 (2016)
私共の駐在員事務所の設置代行業務サービスの業務内容は、以下の通りになります。
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コンサルティング:駐在員事務所の設置に関わる相談業務
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商務省申請に必要な情報及び書類の収集・整理
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駐在員事務所の設立申請関係書類の作成
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商務省への申請
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商務省発行関係書類のタイ語→英語翻訳
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上記の遂行に必要な連絡業務
[1] Ministerial Regulation - Prescribing the Minimum Capital and Period for Bringing and Remitting Minimum Capital into Thailand (No. 2) B.E. 2547 (2004)